古材鑑定に行って参りました。古材鑑定は、やむなく解体される古民家の状況を簡易的に確認し、状態の良い古材を取り出し流通して使い回す為に状況を調査します。

左は立派な古民家ですが、こちらは既に業者さんがリフォームされていて、その敷地内にある納屋2棟に厠と蔵の解体で、その古材の状況調査と解体見積の為の現状確認です。こちらはおよそ200年以上前に築造された江戸中期の名家で、医者の家系だったようでこの地域でも5本の指に入る昔からの地主さんです。古民家が御母屋で、解体する納屋は、診療所として使われていたようです。

しかしながら、この納屋の裏側は地盤の影響なのか、古民家納屋全体がひどく傾いており真裏は、ローカルな鉄道が通っており、車がやっと1台通れるほどの小道があります。その敷地の境界の塀は大谷石が組石されており、途中の腰高から、既存の上に積上げられており、しかも、これも傾いております。災害時等は、この鉄道と小道に崩落する恐れもあります。施主さんも事前に取り組む決意をされているようです。

納屋の階段を上ると非常に傾斜がひどく解体職人も階段途中までしか上りませんでした。恐る恐る上ると、床に立っている身の危険を感じます。

小屋組の梁や桁等は小さめですが、立派なものです。古民具や箪笥その他が散乱していますが、価値のありそうな物も数多く含まれているようです。家周りも狭く、部屋内も傾斜と足の踏み場がないので調査には困難です。

外壁に使われている木材は多少の虫食いがあるようです。これは再利用は難しいかな?

軒下に造られて収めてある板材は、状況が良くインテリア材として再生したら味のある物になりそうです。

蔵は良き物を使用されて造られているようですが、このとおりでもったいないです。施主さんは格棟それぞれの扉に価値を見出されているようです。

瓦等はまだしっかりしているようです。

側面をみるときれいで近年改修されたようです。通常より状況調査の時間が掛かりましたが、興味深く先人が生きた断片が伺えます。歴史とその結晶は残したいですが、コンデイションと予算がかかりますから、しかたありません。何かしら未来に残せる物を取り出したいものです。